おとなしい夜

予定のない金曜日の夜みたいな日記

なにかのちから

大通り沿いに住んでいる。夜、車道のオレンジ色の光に照らされた道を歩いていると、いつも心もとない気持ちになる。夜が延々と続くような、過去のかなしい出来事や、寂しさに飲み込まれてしまうような気がするからだ。

 

会いたい人には会えない。どんなに願っても、偶然を想像しても。

特定の信仰はないけれど、会いたい人には会えないという壁にぶつかるたび、なにか大きなチカラが働いているのではないかと思わずにはいられない。きっと私たちの世界には、そういうチカラがゆったりと渦をまいているのだろう。

いまは会うべきではないのかもしれないと自分に言いきかせながら、夜の道を歩く。

すれ違う人は知らない人しかいない。